2016/12/31

マンガ この世界の片隅に 上中下巻 こうの史代

上巻を再入手したので全巻を読み返し。劇場アニメが大ヒットで話題になっているが、その評がそのまま原作にあてはまると思う。これは反戦漫画でない。もちろん戦争礼賛でもないが。すずさんは戦中~終戦直後を「ただ普通に生きただけ」である。戦争による悲劇はもちろんあるが、作品を通じて戦争反対の明確な意図は見えてこない。戦争を一女性がただひたすらに一生懸命に生きた、その顛末を淡々と描くのみである。それだけで十分感動を呼ぶ。私はもちろん戦争を実体験していないが、戦争って淡々としたものなんじゃないかと思う。いやもちろん軍人さんにとってはそれどころではなかろうが、一般庶民にとってはそうなんじゃないかと。ただ淡々と描くだけでも十分に感動する、戦争ってそのぐらい非日常なのだ、と言うこともできる。私には想像もつかない「戦中」という非日常。それをこうの先生は描き切っておられる。ただし政治的な偏り無しに淡々と。傑作であること間違いなし。お勧め。個人的にはいずれアニメも観ざるを得ないな、と思う。

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